通常、検索エンジンで上位表示を目指すには、アルゴリズムを理解したうえでSEO対策を行う必要があります。対策を行っても100%上位表示されるわけではないことや、時間がかかるなどデメリットがあるため、スピード感を重視した広告配信にはリスティング広告がおすすめです。
しかし実際にリスティング広告を始めようと思っても、どんなキーワードが効果的なのか分からないという方が多いのではないでしょうか。
ここではリスティング広告のキーワード選定で悩んでいる方へ、具体的な手順と気を付けるべきポイントを紹介します。
【手順】リスティング広告のキーワード選定6つの手順
リスティング広告はユーザーがクリックするごとに費用が発生するため、キーワード選定は慎重に行わなくてはなりません。限られた予算を最大限活用できるよう、まずはキーワード選定の手順について理解しておきましょう。
1.ヒアリングを行う
広告配信したい商品やサービスに関するヒアリングを行い、以下のポイントを整理します。
・商品・サービスの特徴
・訴求したいターゲット
・自社がもつ強みと弱み
・競合他社のほうが優位な点
・競合他社のほうが劣っている点
具体的な数値が出せる部分は、しっかりと数値を出すことで説得力が増します。たとえば価格を強みとする場合、「他社よりも安い」よりも「他社相場より2割安い」と記載されているほうが伝わりやすくなるでしょう。
アプローチできる部分だけではなく、「現状は来店が8割でWEBは2割」と状況を整理するときも具体的な数値を出したほうが、目標を立てやすくなります。
2.情報収集をする
主観的な部分の多いヒアリングだけでは不十分なため、次は情報収集を行いましょう。競合調査とユーザー目線での調査をします。
競合調査では、実際のホームページやECサイトを参考に、納期や価格帯、表現方法を調べます。表現方法とは、たとえば商品名などで検索したときに、ホームページ上で表示される謳い文句などです。
ユーザー目線での調査は、1次情報と1.5次情報、両方の観点から実際のユーザーの声を集めます。1次情報は実際に自分自身で体感したときに得られる情報で、1.5次情報はSNSなどから得られるユーザー自身の声です。新商品の売り出しで一般ユーザーの声が集まらないときは、社内や関係者の声を参考にします。
3.軸となる単体キーワードの決定
ヒアリングや情報収集で得たデータを元に、リスティング広告の軸となる単体キーワードを選定しょう。取り扱う商品やサービスを一言で表せる文言は何か、さまざまな視点からキーワードをあげていきます。
キーワード選定で参考になるものは、競合サイトの事例や言い換え語句、キーワードプランナーと多岐にわたります。ECサイトのレビューや質問サイトなど、実際のユーザーの声を参考にする方法もおすすめです。
最初は数を絞らず、できる限り多くの候補を出しましょう。真っ先に思い浮かんだり表示されたりするキーワードだけではなく、他に検索されそうな言葉はないか調べることも重要です。
4.掛け合わせるキーワードの収集
次は単体キーワードに掛け合わせるキーワードを洗い出しましょう。たとえば「ドッグフード」が軸となる場合、掛け合わせるのは「おいしい」「安全」などが考えられます。検索フォームのサジェストキーワードなどを参考に、ユーザーが気になる情報と予想できるキーワードをあげていきます。
掛け合わせるキーワードを収集するときは、類語も忘れずに調べることが重要です。たとえば価格面の特徴をあげると、「安い」で調べるユーザーもいれば「激安」や「格安」、「セール」などで調べるユーザーもいるでしょう。
単体キーワードの選定と同じように、できる限り多くの視点からキーワードを洗い出してから、ターゲットに合わせて精査します。たとえば安くて安全なドッグフードを売りたい場合は、「高級」などの単語は相応しくないキーワードです。判断に困るものが出てきた場合は、一旦保留にしても問題ありません。
掛け合わせるキーワードは「ドッグフード 安全 おいしい」など、2~3語に留めることもポイントです。多く掛け合わせすぎると検索数が極端に少なくなり、広告としての効果が半減してしまいます。
また、キーワードの中にはNGとされるものもあるため、選定時は注意しましょう。リスティング広告でNGとされるキーワードについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご参考ください。
内部リンク:№4_リスティング ng キーワード
5.マッチタイプの設定
キーワードが選定できたら、次はマッチタイプの設定を行う必要があります。マッチタイプとは、検索語句のどこまでの範囲に広告を表示させるか、決めるための要素です。
ユーザーが検索したキーワードと、どの程度一致しているか、以下にあげる3つの視点で調べましょう。
・部分一致
・フレーズ一致
・完全一致
初心者の多くが部分一致のみに設定しますが、キーワードが1語~3語いずれかによってマッチタイプも適切な種類のものを選ぶことが重要です。たとえば「ドッグフード」は1語のため完全一致を選び、「ドッグフード 安全 おいしい」は3語のためフレーズ一致を選ぶほうが適しています。
6.除外キーワードの洗い出し
キーワードやマッチタイプを選定しただけでは、無関係なキーワードやネガティブな検索内容にも広告が掲載されてしまうおそれがあります。必要以上のコストが生じるリスクもあるため、除外キーワードを洗い出して、あらかじめ広告掲載を避けるようにしなくてはなりません。
除外キーワードは、あらかじめ特定のキーワードで検索したときに広告を表示させないようにできる設定です。「キャンセル」「返品」「解約」などのネガティブキーワードや、競合他社に関係するキーワードは必ず除外しておきましょう。自社の広告と無関係のキーワードも除外しておくことで、広告費の無駄を軽減できます。
【注意点】キーワード選定で気を付けるべき4つのポイント
リスティング広告は、検索エンジンのアルゴリズムや表示順位を気にする必要がない一方で、活用方法を間違えると必要以上にコストがかかる手法です。費用対効果を高めるためには、キーワード選定や設定を慎重に行う必要があります。
ここではキーワード選定で気を付けるべきポイントを4つ紹介します。
1.無条件に部分一致で設定しない
キーワードのマッチタイプを、よく理解しないまますべて部分一致に設定していないでしょうか。前述のとおり、マッチタイプはキーワードの掛け合わせに適したものを設定しなければ表示範囲が指定されないままとなります。
すべてのマッチタイプを部分一致に設定すると、関係のないキーワードにも反応してしまうため、必要以上に広告費を支払う事態となる可能性があります。効率的にかけたい部分へコストをかけるには、キーワードが1語の場合は「完全一致」を、2~3語の場合は「フレーズ一致」を選択することで表示範囲を絞ることができます。
2.除外キーワードが少ない
除外キーワードの設定が少なすぎる場合も、余計なコストをかけてしまいます。ネガティブなキーワードはもちろん、明らかに無関係なキーワードもできる限り除外しておきましょう。
広告の軸となるキーワードと同じく、除外キーワードも慎重に選ぶことがポイントです。的外れなキーワードを選んで除外すると成果につながりにくくなります。リスティング広告を出している間も、除外キーワードは定期的にチェックすることをおすすめします。
3.入札単価や競合度合いを確認
リスティング広告の費用はクリック単価です。そのため、低い入札額にすれば広告費を抑えることができます。ただし、入札単価が安すぎると、設定金額が高い競合他社に負けて、広告自体が表示されなくなるリスクがあります。
一方、入札単価が高くても、競合の数が多ければ期待できるユーザーの流入数が少なくなります。単価を上げれば、そのぶん費用対効果が低くなるおそれがあるため、適度なバランスが求められます。
広告の効果はもちろん、費用対効果も考慮するために、競合度合いにも注意しながら入札単価を決めましょう。
4.検索クエリが追加されていない
リスティング広告の品質スコアを上げるには、除外キーワードだけではなく検索クエリも定期的にチェックすることが重要です。検索クエリとは、広告発信者側が設定したキーワードではなく、実際にユーザーが検索する語句やフレーズのことをさします。
検索クエリの中には、あらかじめキーワードとして設定していない語句やフレーズが含まれるケースもあります。定期的に検索クエリをチェックしてキーワードに追加することが、より品質スコアの高いリスティング広告を配信するコツです。
効果的なリスティング広告を作るには
効果的なリスティング広告を作るためには、ターゲットの設定や分析を慎重に行い、対象ユーザーに的を絞る必要があります。最初にキーワード選定を丁寧に行うだけではなく、抜け漏れがないようにチェックしたり、運用する中で状況に合わせて改善したりすることが重要です。
まとめ
リスティング広告は即座に狙ったキーワードで表示できるメリットがありますが、キーワードや入札単価の設定を間違えると、思うような費用対効果が期待できません。
まずは自社の商品やサービスをアピールしたいターゲットを明確に絞り、ユーザーに関わりの深いキーワードを選定することから始めましょう。