インターネットを活用したWeb広告のひとつに、ターゲティング広告があります。広告表示の効率化に役立ちますが、どのようなものか、よくわからない人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、ターゲティング広告の仕組みや必要とされる理由、メリット・デメリットといった基礎知識を解説します。
ターゲティング広告とは何かを解説！必要とされる理由は？
自社の商品やサービスの認知拡大に役立つWeb広告は、企業のマーケティング活動に欠かせないものとなりつつあります。
その中でもターゲティング広告について、具体的には何をするものなのか、その仕組みと必要性について解説します。
そもそもターゲティング広告とは？
ターゲティング広告とは、インターネットユーザーやコンテンツなどのデータを分析し、ユーザーに合った内容の広告を表示する手法です。広告を配信する企業が条件を設定し、その条件に合うユーザーへと広告が識別されます。
ターゲティング広告ではWebサイトの閲覧履歴などが利用されますが、ブラウザやデバイスごとに識別するだけで、特定の個人を識別しているわけではありません。
ターゲティング広告が必要な理由は？
多くの企業にとって、ターゲティング広告は自社の宣伝にかかせないものになってきています。その理由は、効率的に広告を表示できるからです。
たとえば、テレビコマーシャルのような不特定多数に向けて発信する仕様では、自社の商品やサービスを必要としていない人には無駄なアプローチになります。
しかし、ターゲティング広告なら、自社の商品やサービスに興味がありそうな人にだけ広告が表示されるため効率的です。
ターゲティング広告にはいくつか種類がありますが、とくに過去の検索キーワードに基づくターゲティング広告（サーチキーワードターゲティング）では、質の高いユーザーに継続性のあるアプローチができます。
ターゲティング広告の種類は？多様なアプローチの手法がある
ターゲティング広告には、ユーザーに配信する方法と、サイトに連動して配信する2種類の方法があります。
アプローチ手法はそれぞれ違うため、各手法を理解して、自社の商品やサービスに適した手法を取り入れましょう。
ターゲティング広告の種類その1.ユーザーに配信する方法
ユーザーに配信するターゲティング広告として、以下のようなものがあります。
・オーディエンスターゲティング
・リターゲティング
・サーチキーワードターゲティング
それぞれの特徴について見ていきましょう。
オーディエンスターゲティング
オーディエンスターゲティングとは、インターネットユーザーの購入履歴やサービス利用履歴などのデータを活用したターゲティング広告です。
これらのデータからユーザーの属性・行動パターンを解析し、ユーザーが興味をもつ可能性が高いであろう広告を表示します。
リターゲティング
リターゲティングとは、過去にWebサイトを訪問したユーザーに、サイト内での行動履歴をもとに別の広告枠で広告を表示して再訪問を促す手法です。
一度は自社のWebサイトを訪れているユーザーは、その商品・サービスに興味があるということなので、成約率は高いといえます。見込み客に効率良くアプローチしたいときに役立つ手法です。
サーチキーワードターゲティング
サーチキーワードターゲティングとは、あるキーワードで検索したユーザーに対して広告を表示する手法です。
キーワードを検索したということは、キーワードに関連する何かに興味をもって調べているということなので、広告が閲覧される可能性が高くなります。
ターゲティング広告の種類その2.サイトに連動して配信する方法
サイトに連動して配信するには、以下のような種類があります。
・コンテンツキーワードターゲティング
・プレイスメントターゲティング
どのような手法なのか、詳細を見ていきましょう。
コンテンツキーワードターゲティング
コンテンツキーワードターゲティングとは、ユーザーが訪問したWebサイトのコンテンツに連動させた広告を表示する手法です。
あらかじめキーワードを指定しておくと、指定したキーワードと関連性が高いページだけ広告が表示されます。
プレイスメントターゲティング
プレイスメントターゲティングは、特定のWebサイトを指定して広告を表示させる手法です。広告掲載したいサイトを選ぶだけでなく、広告を掲載したくないWebサイトの除外もできます。自社のイメージに合うWebサイトだけに広告を出したいときに役立つでしょう。
ターゲティング広告のメリットを紹介！デメリットへの注意も忘れずに
ほかのマーケティング手法と同様に、ターゲティング広告にもメリット・デメリットが存在します。どんなメリット・デメリットがあるのかを把握したうえで、導入を検討しましょう。
ターゲティング広告のメリット
ターゲティング広告のメリットは、ターゲットを絞り込んで広告を表示させられるため、CV率の向上が期待できることです。不特定多数に向けて広告を表示するよりも費用対効果が向上しやすく、広告費を抑えるのに役立ちます。
見込み客にピンポイントでアプローチできるリターゲティングなら、より効率的な広告表示ができるでしょう。
ターゲティング広告のデメリット
ターゲティング広告のデメリットは、売上アップにつなげる難易度が高いことです。前述のとおり、ターゲティング広告は種類や配信方法が豊富なため、使い分けが適切でなければ思うような効果が得られないこともあります。
ユーザーにマッチしていない広告を何度も表示した結果、かえってイメージが悪くなるおそれもあります。
また、最近はインターネット上の行動履歴情報のセキュリティが強化されつつあるため、ユーザーの合意がないとブラウザ履歴やデバイスの情報が得られないなど、昨今ではこうした制限がある点にも注意が必要です。
ターゲティング広告の運用方法やポイント
ターゲティング広告の効果を上げるには、ポイントを押さえて適切に運用する必要があります。ターゲティング広告の効果的な運用方法と、押さえておきたいポイントを知っておきましょう。
ターゲティング広告の運用方法
ターゲティング広告の運用は、FacebookやInstagram、TwitterなどのSNSで広告掲載する方法がおすすめです。各SNSによって特徴が異なるため、それぞれ適したターゲティング広告の手法を使う必要があります。
運用を始めたら、1週間ほど様子を見ましょう。1週間で実績を確認し、運用の現状把握をします。その結果をみて、運用の見直しを行っていきましょう。
運用は自社の社員で行えばコストがかからずお得です。それ以外にも、社内運用はマーケティング技術を蓄積できるというメリットがあります。ただ、効果的なターゲティング広告の運用には専門知識が必要です。
Webマーケティングの知識に明るい社員がおらず、無理に社内でターゲティング広告を運用しようとしても、うまく運用できないかもしれません。
社内に適任者がいない場合は、専門知識をもつ外部の広告運用代行サービスに依頼したほうが、高い効果が期待できます。
ターゲティング広告運用のポイント
ターゲティング広告は、広告の内容が魅力的かどうかで成果は変わってきます。商品・サービスの魅せ方に工夫を凝らし、ユーザーの興味を引き付ける内容の広告を作りましょう。
自分がユーザーとして広告を見たときに、クリックしたい気持ちになるかどうかがポイントです。
また、定期的に広告を更新して、トレンドや季節感、商品の変化などを取り入れながらキーワードを追加しましょう。
もし社内で運用ができず、広告運用代行サービスを利用する場合は、課題解決型のサービスを選ぶのがおすすめです。運用自体の改善を通して、企業の課題解決を助長してくれるようなサービスもなかにはあります。
まとめ
ターゲティング広告は、インターネットユーザーの利用履歴などのデータを活用し、ターゲットを絞って広告が表示できる便利な手法です。
不特定多数に向けた広告で思うような成果が出ていないなら、ターゲティング広告を試してみてはいかがでしょうか。
ただし、ターゲティング広告にはいろいろな種類があり、商品・サービスの内容や掲載先に合った手法を選ばないと、なかなか成果が上がりません。
社内にターゲティング広告に関する専門知識をもった社員がいない場合は、外部の業者に依頼することも検討してみましょう。
