ディスプレイ広告にかかる費用は?相場や費用対効果について徹底解説

ディスプレイ広告はユーザーの目につきやすく、自社の商品やサービスの認知拡大にも効果的であるため、運用を検討している担当者は多いのではないでしょうか。

とはいえ、運用にあたってどのくらい費用がかかるのか、費用に対してどれくらいの効果が見込めるのか気になる方もいるでしょう。

ここでは、ディスプレイ広告の概要や媒体ごとの費用相場、運用のコツについて解説します。

ディスプレイ広告はどんな広告のこと?

最初に、ディスプレイ広告の概要について解説します。あわせて、同じく目にする機会の多いリスティング広告との違いについても理解しておきましょう。

ディスプレイ広告の概要

ディスプレイ広告とは、インターネットやアプリ上に設定された広告枠に表示される広告のことです。形状からバナー広告と呼ばれることもありますが、画像のほかにもテキストや動画などの形式もあります。

広告主がターゲットや予算、配信内容などを随時変更できる運用型広告に分類されます。

ディスプレイ広告はテキストのみの広告と比べると多くの情報を伝えられ、高い広告効果が得られることが特徴です。幅広いユーザーへの認知を高め、サイトへ誘導し、商品やサービスの購入につなげるほか、商品や会社のブランディング目的にも活用されています。

ディスプレイ広告とリスティング広告との違い

ディスプレイ広告と同じく運用型の広告に、リスティング広告があります。

リスティング広告は、ユーザーがキーワードを検索した際に、検索結果ページの上位に表示される検索連動型のテキスト広告です。検索キーワードによってターゲットを絞るため、対象は主に顕在層のユーザーとなることが、ディスプレイ広告と大きく異なります。

ディスプレイ広告では、居住地や年齢、性別や興味関心などの情報を利用してターゲットを絞り、検索行動に至ってない潜在層にもアプローチできることが特徴です。また、設定によっては多くのユーザーに広告を見せることが可能で、認知度向上にも活用できます。

クリック単価は一般的にディスプレイ広告の方が安価で、同じ予算であればディスプレイ広告の方が多くの広告を配信できます。しかし、クリックを誘発しやすく思ったような効果を期待できないこともある点に注意が必要です。

ディスプレイ広告の媒体ごとの費用相場

ディスプレイ広告の単価はオークション形式で決定します。キーワードはもちろん、広告出稿のタイミングや競合の出稿状況により費用が変動するため、明確な相場を示すことができません。そこで、相場の参考になる、媒体ごとの課金方法と金額の目安について解説します。

Googleディスプレイネットワーク(GDN)

Googleディスプレイネットワーク(GDN)は、Googleが提携するサイトに広告を掲載するものです。詳細なターゲティングができることが特徴で、課金方式は、クリック課金型、インプレッション課金型、コンバージョン課金型の3種類があります。

クリック課金型は広告がクリックされてユーザーが流入した場合に課金される方式で、相場は1クリックあたり50~100円です。コンバージョンが期待できるユーザーの流入を目指したい場合に向いています。

インプレッション課金型は広告が表示された回数に応じて課金される方式で、相場は1,000回表示あたり400~600円です。幅広いユーザーへ認知を進めたい場合に適しています。

コンバージョン課金型は、コンバージョンが発生した場合にのみ費用が発生する成功報酬型です。利用には、コンバージョンの発生が一定の要件を満たすことが求められるため、利用できるアカウントは制限されます。

なお、費用は商材によって異なり、コンバージョン総数とコンバージョン単価によって決まります。

Yahoo! ディスプレイ広告(YDN)

Yahoo! ディスプレイ広告(YDN)は、主にYahoo! 関連サイトおよび提携サイトに広告を表示します。課金方式は、クリック課金型、インプレッション課金型、動画視聴課金型の3種類があります。YDNは、検索や閲覧の履歴をもとにターゲティングできることが特徴です。

クリック課金型の相場は、1クリックあたり50~100円、インプレッション課金型の相場は、1,000回表示あたり数十円~数百円です。

動画視聴課金型は、広告に表示された動画が10秒以上視聴された場合に費用が発生する課金方式で、視聴1回あたり8~10円が相場になります。

また、従来の運用型に加え、表示期間や回数を保証した予約型のディスプレイ広告も新たにスタートしています。

YouTube広告

YouTube広告は、Youtube内に表示する広告でGoogleによるターゲティング広告になります。動画利用ユーザーとの親和性が高いことが特徴です。

配信できる広告には、関連動画やおすすめ動画の上部に表示されるディスプレイ広告のほか動画前後や途中で流れる広告などさまざまな形式があります。課金方式は、ディスプレイ広告はクリック課金型ですが、インプレッション課金型や動画視聴課金型の広告もあり、配信条件によって費用が変わります。

費用の相場は、クリック課金型で1クリックあたり3~20円、インプレッション課金型の相場は1,000回表示あたり400~600円、動画視聴課金型は、視聴1回あたり3~20円です。ほかのディスプレイ広告に比べ、単価は低めになっています。

ディスプレイ広告の費用対効果を上げるコツ

ディスプレイ広告の費用対効果を上げるには、どのようなユーザーに広告を表示させるのかというターゲティングが重要になります。運用にあたっては、以下のポイントを押さえておきましょう。

精度の高いターゲティングを目指す

広告内の商材について、どのようなユーザーに訴求するかを適切に設定して広告運用を行いましょう。商材に関心がない層に対していくら広告を配信しても、期待するような広告効果は得られず広告費の無駄になります。

ディスプレイ広告では、年齢や性別、地域、世帯収入などさまざまな要素でターゲットの設定が可能です。媒体によってターゲティング可能な要素は異なりますので、目的に応じて媒体を選択することも必要になります。

精度の高いターゲティングを行い購入につながりやすいユーザーを対象に広告を配信することで、高いコンバージョンが期待できるでしょう。

効果の高い配信タイミングを見極める

広告を目にするタイミングはターゲットにより異なりますので、配信タイミングを調整することも必要です。

BtoB商材や業務用の商材なら、配信タイミングは情報収集を行っていると想定される平日の営業時間内が最適です。逆に主婦層の利用が多い商材なら昼~夕方が、ビジネスパーソン個人向けの商材なら、通勤時間帯や夕方~夜、休日が向いています。

広告運用の際には、配信タイミングがターゲットに合っているかを見直しましょう。また、運用しながら適切な配信タイミングを見極めることも費用対効果を上げるコツです。

リターゲティング広告の運用をする

リターゲティング広告とは、過去に訪問履歴や購入履歴のあるユーザーに対して訴求する広告です。より興味や関心の高いユーザーにピンポイントでアピールできます。

ディスプレイ広告は潜在層に広くアプローチできることが特徴ですが、費用対効果を高めるという点では、購入率につながりやすい層へのアピールが有効です。ディスプレイ広告を運用する際には、ぜひリターゲティング広告の運用もおすすめします。

まとめ

ディスプレイ広告はユーザーの目に付きやすく、興味のあるユーザーを自社サイトへ誘導する有効な手段です。広告媒体にはGoogleやYahoo!などがあり、いずれも予算に応じた広告出稿ができます。

また、ディスプレイ広告は検索に至っていない潜在層にアプローチできることが強みです。自社サービスに応じたペルソナを設定し、細かなターゲティングをすることによって費用対効果を高めた広告運用を行っていきましょう。